みなさん、こんにちは!ゆっぽです。
今回は筆者がオランダワーホリ中に新年を迎えた時のクレイジーなエピソードをお話ししたいと思います。
みなさんは毎年、大晦日をどのように過ごしていらっしゃいますか?
年越しそばを食べたり、こたつに入ってみかんを食べたり、おせち料理やお餅の準備をしたり(食べ物のことばかりですね)、ご家庭によって過ごし方はそれぞれかと思います。
そして新年を迎えるその瞬間までテレビを見ながら起きている人、大晦日の夜から初詣に繰り出す人、はたまた大晦日の夜まで身を粉にして働いている人…それぞれの新年の迎え方があると思います。
筆者は最近老化が進んで24:00まで起きていられなくなってしまったよ…
先にお伝えしておくと、オランダでも日本と同じように穏やかな年越しが出来るだろうとお考えのみなさんは、この記事を読むことでその考えが完膚なきまでに打ち砕かれることになります。
というわけでさっそく、オランダでの大晦日の過ごし方、及び新年の迎え方について、筆者の実体験を交えながらご紹介していきます。
それでは、どうぞ!
はじめに
みなさんはオランダという国に対してどのようなイメージをお持ちでしょうか?
「チューリップに風車が絵になるおとぎ話のような国?」
「ゴッホやレンブラントをはじめとして多くの芸術家を輩出しているアーティスティックな国?」
オランダに対する日本人の漠然としたイメージは、大体上記のようなものが多いかと思います。実際にこれらのイメージは間違っていませんし、オランダにも素晴らしいところはたくさんあります。
しかし、その一方で想像とは全く異なる一面があることも知っておいて欲しいと思います。特にオランダで生活するとなった場合は、そういった負の側面とも向き合いながら暮らしていかなければならないので、理想ばかりを思い描いていると現実とのギャップにショックを受けることになります。
筆者が実際にオランダで暮らしてみて感じた現実とのギャップに関しては、以下の記事にて詳しく解説していますので、よろしければ読んでみて下さい。
本題に入りますが、今回の年越しに関する出来事も、筆者は実際に渡航してみるまでは想像もしていませんでした。
では一体何がそんなにクレイジーなのか?結論から言うと、オランダでは大晦日~新年にかけて、夜通し街中で花火を打ち上げるのです。
この日に限ってはオランダという国全体がまさにパーティー状態と化します。そしてそのパーティー度合が日本の比ではないので、ここからさらに詳しく解説していきます。
なお、オランダの年越しに関する詳しい情報については、Oranda.jpというウェブサイトにおいても丁寧に記載されていますので、興味のある方はこちらもあわせてチェックしてみてください。
宴のはじまりは18時から
大晦日の数日前になると、街中のスーパーや生活用品店で家庭用の花火がたくさん店頭に並びます。オランダの年越しカウントダウンは、通常の打ち上げ花火に加えて、こういった家庭用の花火がそこらじゅうで鳴り響くのが慣習になっているのです。
この時ばかりは、子どもの有無にかかわらず、オランダ国民の一般家庭に向けて大量の花火が飛ぶように売れていきます。
そして筆者がオランダへ渡航して初めて迎えた大晦日当日。朝からなんとなく外も騒がしく、人々も新年へむけてソワソワしているような雰囲気が漂っていました。
スーパーへ買い出しに行っても、いつも以上に混雑しており、大きなカートに大量の食材を買い込んでいる人の姿が多くみられました。
オランダでは通常のスーパーは、元旦だけお休みというところが多いので、日本と違って食料の調達に関してはそこまで必死にならなくても良いのですが、そこはさすがオランダ人。
今宵始まるパーティーの準備へ向けて、お酒やらおつまみやらをストックしておくようです。
さて、カウントダウンの余興は大体18時ごろから始まります。
この頃にはもうすでに、街中で爆竹が派手に打ち鳴らされる音が聞こえ始めており、慣れない人にとっては結構ビックリしてしまうくらいの音量で、家の中にいても絶え間なく鳴り続ける状態になっています。
筆者は当時、集合住宅のようなアパートの2階に住んでいたのですが、近所のオランダ人たちが外にぞろぞろと集まり始めてなにやら準備を始めている様子を、部屋の窓から眺めていました。
21時頃から熱狂度が高まってくる
日本であれば宴もたけなわといった時間ですが、オランダの夜はここからが本番です。
爆竹の音はさらにうるさくなり、近所ではスピーカーで大音量の音楽を流しながら、大量のハイネケンを飲み干している人々の集団が見えます。
お酒が入ると自然と声量も大きくなるせいか、このくらいの時間になるとそのうち街中で人々の叫び声も聞こえてくるようになります。
小さな子どもは本来であればもう寝ている時間ですが、この日だけはエネルギーを持て余しているのか、全く疲れた様子を見せることも無く元気に走り回っていました。
とはいえ、年末のオランダはヨーロッパだけあって夜になるとめちゃくちゃ冷え込みます。
さすがに外で数時間も談笑していると体も凍えてしまうので、ご近所さんの一人がそのうちおもむろに用意してあった大きなドラム缶に火をつけると、たちまち炎が燃え上がり、さながらキャンプファイヤーのごとく火を囲んでの宴が再開されるのでした。
そしてカウントダウンの絶頂へ
いよいよカウントダウンが近付くと、街全体の盛り上がりはより一層勢いを増します。
爆竹だけでなく本格的な打ち上げ花火も大きな都市ではたくさん打ち上げられ、人々のテンションも最高潮に達するのが大体24時前後です。
一部羽目を外しすぎた連中が暴動化して警察が出動するといった事態に陥る地域もあり、それが年明けを迎える度にニュースとして報道されるのもオランダではある種の恒例行事になりつつあります。
そして迎えたカウントダウン。
24時ちょうどに新年を知らせる花火の音が物凄い勢いで街中に鳴り響きます。
爆竹の音もこの瞬間に最高潮を迎え、これでもかというほど各家庭が持ち寄った全ての爆竹を解き放ち、その状況はまさに爆音が鳴り響く戦場のど真ん中に立たされているような錯覚に陥るほどでした。
筆者はもう22時を過ぎたあたりから体力的にも限界を迎えていたのですが、一向に鳴り止むどころか勢いを増していく騒音の波に、最後は諦めて夜通し寝ずに過ごす覚悟を決めざるを得ませんでした。
日本だったら確実にトラブルになっているであろう状況も、海外では当たり前のこととしてまかり通っている現実が、確かにオランダにも存在していたのです。
その後もパーティーは終わりを見せる気配もなく、24時を過ぎても人々の熱狂は収まるところを知りません。
追加のビールにおつまみ、そして歌い踊り狂う人々の叫び声をBGMにしながら、筆者はただひたすら夜が明けるのを待つしかありませんでした。
宴の終焉、そして翌朝
結局街全体が静かに眠りについたのは午前3時~4時頃だったと思います。
筆者も騒音に耐え続け、精神的にも疲弊したせいもあって気が付いたら一瞬寝落ちしていました。その後、あたりがようやく静まったのを確認したのち、筆者も再び仮眠を取ることにしました。
そして迎えた元旦の朝。気晴らしに散歩に行こうと外に出た瞬間、筆者はそこに広がっていた光景に目を疑いました。
昨夜の爆竹や、その他のゴミの残骸が路上の至るところにバラまかれていたのです。キャンプファイヤーで使用したと思われるドラム缶もそのままの状態で放置されていました。
一昨日までの整然とした街の様子が、一夜にしてここまで変貌してしまうものなのかと目を背けたくなるほど、荒れ果てた道路が果てしなく続いていました。
もちろん散々荒らしまくった本人たちがゴミを片付けるはずもなく、新年を迎えてから約1週間程度はこの状態が続きます。
そしてほとぼりが冷めたころにようやく市の清掃員がゴミの収集を始め、最終的に街が元通りの状態に戻るまでには10日ほどかかります。
筆者のような日本から来た人間にとってはこのような光景は衝撃的としか言いようがありませんが、地元のオランダ人にとってはこの事態が毎年起こるので、特別気にしているような様子も全くありませんでした。
それどころか、普段の溜まったストレスを年末に一気に合法的に発散させることができるので、この一大カオスイベントはオランダの人々にとっては必要不可欠なことなのかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか?筆者のように外部の刺激に敏感な人間にとってはこの年越しカウントダウンはまさに地獄絵図そのものでした。
たった一晩とは言え、あれだけの騒音や爆竹にずっと耐え続けなければならなかったことや、元旦のショッキングな光景にはさすがに筆者も精神的に疲れ果ててしまいました。
みなさんはこのようなカルチャーショックをどう感じるでしょうか?刺激的で面白そうと思う方もいらっしゃれば、そうでない方も当然いらっしゃると思います。
海外には本当に様々な価値観を持った人たちが暮らしています。そういったあらゆる価値観に触れることで、自分自身の視野を広げることも出来ますし、改めて日本という国について見直すきっかけにもなります。
今回のエピソードが読者のみなさんにとってどう映るのか、筆者はとても興味がありますので、もしよろしければお気軽にコメントを下さると嬉しいです。
最後まで読んで下さり、ありがとうございました。
ではまた、See you soon!
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